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2006.12.27 (Wed)

「武士の一分」と良寛の晩年の花

実は、映画「武士の一分」を
12月1日の封切り日に千葉市の映画館で観たんですよ。

先程、NHKの「生活ホットモーニング」で
”この人にトキメキ”のコーナーに山田洋次監督が
出演していてこの映画が話題に上った。

内田アナウンサーがキムタクの妻・加世を演じた
壇れいさんをべた褒めし、仲間も皆
彼女にイカレテいる、という発言をしていた。

それを聞いて成る程ナ、と納得。
彼女の良さにシビレタのは
当たり前の話だけど、何も僕一人じゃなかったのだ。

今の日本では、死語となった
慎ましやかな立ち居振る舞い…。

これこそが万人の男性が憧れて止まない
日本女性が本来
持っていた美しさであろう。

感銘を受けた僕は宿泊先に帰って早速、
インターネットでこの女性の正体を調べた。

ななな何と、元宝塚の娘役トップスターではないか!

さすが!  山田監督の眼力に敬服したね。


    ”良寛の晩年の華やぎ”

前回書いた良寛は子供らと無心に遊ぶ好々爺の姿と
冬の越後の極寒の夜、病に臥して悪寒と不安に打ち震える
良寛のみじめな姿が一般的な印象として強い。

そんな枯淡な人生を送る良寛にも晩年、貞心尼という
大輪の真っ赤な椿の花にも例えられる女性が現れる。

時に良寛70歳、貞心尼30歳(美女だったらしい)…。

良寛の詠む歌を通じて二人の交流は始まる。
以後、良寛が亡くなる74歳まで師と弟子として
つつましやかな歌の交流が続く。

”うたやよまむ 手毬やつかむ 野にやでむ
    君がまにまになしてあそばむ”
                   貞

”歌もよまん 手毬もつかむ 野にも出む
    心ひとつをさだめかねつも”
                   良

良寛は晩年ガン(直腸ガン?)だったらしく
下痢に苦しんだ。
その最晩年の師走、貞心尼は良寛のところへ
駆け付ける。

”いついつと 待ちにし人は来たりけり
    いまは相見て何かおもはむ”
                   良

この歌に良寛の愛や恋心を越えたモノ、
”魂”が渇えたまま長年探し求めていた生命の泉を
ゴクゴク飲むような安らぎを感じる。

以後、貞心尼は良寛の庵室に住み込んで
死ぬ迄つききっきりで看病をした。

無為の人、良寛の余りに自己に厳しい人生を思う時、
その最晩年にパッと華やかな大輪の花が現れたことに
天も粋な計らいをするもんだ、と無性に嬉しくなった。

ふっと、貞心尼と加世が重なった。


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テーマ : エッセイ - ジャンル : 小説・文学

タグ : 良寛

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