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2008.02.27 (Wed)

晩夏の一夜「ノーカントリー」を観る

一昨夜、例によってパルケ・セミナリオに
カミさんとウォーキングに行ったのだが、
駐車する場所もない程、一杯だった。

当夜は寒い程涼しく、思わずクシャミをしてしまった。
夏も終わりだな~、と近づく秋の気配をしみじみ味わった。

そんな涼しい一夜、DVDの洋画「ノーカントリー」を観た。

冒頭、若い保安官に捕まった犯人が無表情に
手錠を掛けられたまま手錠の鎖を背後から
保安官補の首に回し、引き倒して、
一気に絞め殺すシーンからムムッ!と引き込まれた。

この殺人犯が常に携行する手製の殺人機械に仰天する。
酸素ボンベにホースをつなぎ、先端から圧縮空気を
発射させる仕掛けで、人の頭もドアのノブも瞬時に突き破る。

この妙に礼儀正しく、落ち着き払った冷血な連続殺人犯を
演じているのがスペイン人俳優ハビエル・バルデムだ。

ボクは何も知らなかったのだが、彼は先日の
第80回アカデミー賞授賞式で助演男優賞に選ばれた。

映画は文句なしに面白かった。

砂漠で狩りをしていたベトナム帰還兵の
ルウェリン・モス(ジョシュ・ブローリン)は、
ある日死体に囲まれたピックアップ・トラックを発見する。
荷台には大量のヘロインと現金200万ドル。

その大金を奪って逃走するモス。
金を奪還するために雇われた殺し屋の
アントン・シガー(ハビエル・バルデム)。

シガーから命を狙われるモスを保護し、
シガーを捕らえるため二人の後を追う初老の保安官、
エド・トム・ベル(トミー・リー・ジョーンズ)。

この映画は、3人を軸に展開される逃走と追跡の物語だ。

最大の焦点となるのが、逃げるモスと追うシガーとの攻防戦だ。
ベトナム戦で磨かれた戦闘能力を持つモスだが、
殺人モンスター・シガーはジリジリと彼を追いつめる。
しかも、モスが奪った大金入りのカバンには発信機が
ついており、いくらまいてもシガーに所在地を
かぎつけられてしまう。

 殺人鬼シガーの不気味な存在感も見事だが、
危険な殺人現場にノコノコ戻るモスの行動に思わず
「バカが…!」と絶句してしまう。

モスは何と、瀕死の男に水をやるため、夜中に
わざわざ危険な現場に戻ったのだ。

結局、この人の良い行動が彼の命取りとなって
殺人鬼に追われる羽目になるのだが、
この無骨なキャラの西部男モス役の
ジョシュ・ブローリンも実にいい。

そして、自らの老い、と消えてゆく古き良き西部を
体現しているベル保安官役の
名優トミー・リー・ジョーンズも
この作品に深い味わいを与えている。 

何とこの映画、日本公開は3月15日だとか、
便利な世の中になったものだ。

涼しい夏の夜に観る名作映画は応えられない。



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タグ : 映画

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2007.12.18 (Tue)

クリスマス商戦ヒートアップ!

shoppingmcal.jpg

いよいよ師走も急ピッチ、クリスマス商戦も追い込みに入った。
ショッピング・マリスカルロペスの正面に大きなサンタクロースが
どっかりと姿を現した。

このショッピングセンターのすぐ近くに建設を進めていた
プチホテルもほぼ完成し、最後の化粧直しに余念がない。

どうやらクリスマス前にはオープン出来そうだ。


長らくブンヤ稼業をしていると、様々な不都合な真実が
見えてくるものだが、今般、「不都合な真実」
(アル・ゴア元米国副大統領)のDVDを見た。

崖っ淵の地球環境危機の問題提起をして世界的な話題になり
ノーベル平和賞を受賞した作品だ。

折しも温暖化防止バリ会議が具体的な成果を
上げられないまま終了した。

「バラの木にバラの花咲く何の不思議もなけれど」(北原白秋)
と詩聖は、うたったが、当然と思われたその自然のリズムが
狂い始めている。

今や二酸化炭素濃度のグラフは右肩上がりどころではなく、
ほぼ垂直に上がっている。

世界のガキ大将アメリカの独善エゴに眉をひそめていたら
中国やインド問題が瞬く間に浮上。
今更、経済発展ヤメロ~!と強制も出来ないし…。

まさに人間は地球にとって癌細胞そのものに成り果てた。

先日、世界的に著名なノルウェーの極地冒険家、
ボルゲ・オウスラント氏(45)は「このまま地球温暖化が進めば、
夏季にスキーやソリで北極点に到達するのはあと20~30年で
不可能になる。その代わりカヤックで行けるようになるかも
しれない」と語り、北極の氷が急速に解けている現状を証言した。

今回のバリ環境会議でもアメリカの横暴は
「ヒョウ ショウジョウ~ !」もので
そのアメリカの顔色を伺うばかりの日本は「化石賞」
を受賞した。

「化石賞」とは当会議に集結した世界の国際NGOが
もっとも交渉を妨げている国を「化石」であると揶揄して
表彰する不名誉な賞だ。

能天気な日米に比べ環境問題対策に真剣に取組んでいる
欧州の平均気温は過去100年間で0.94度上がり、
世界の他地域の平均気温上昇分0.7度を上回っている。

我らが母なる地球は、今や断末魔の悲鳴を上げている。
集中豪雨、ダウンバースト(局所的な爆発的下降気流
による突風)竜巻、大雪、異常寒波等々。

平均気温が僅かに上がっても様々な災害の急増が予想される。
被害は作物の収穫にも及び、食糧危機が現実のものとなるだろう。



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タグ : 映画 不都合な真実 地球環境危機 食糧危機

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2006.06.20 (Tue)

ヒットラーのドイツ映画、観たよ~!

(ちょっと重いんだよナ~)
と余り気は進まなかったが、やはりこの人物の
「最後の12日間」という重要な日々は、
一応、千早ぶる僕としても押さえておかねば…、
と映画館に出向いた。

映画館は、ドイツ人のお年寄りと思しき人たちが多かった。


「LA CAIDA」(崩壊)
邦画タイトル「ヒトラー ~最後の12日間~」を観た。


20世紀最大の悪魔ヒットラー…。

陥落寸前のベルリンで、地下要塞に潜んだヒトラーを
中心とするナチス中枢にいた人々の極限状況を描いた
歴史的な映画です。

小心者で臆病者で頑固で時に狂気と優しさをかいま見せる
普通のオッサンのヒットラー。

裏切りに走る高官、酒に溺れる高官、絶望にの淵で
饗宴乱痴気パーティーに溺れる高官たちの姿…。

身勝手な論理で処刑を実行してまわるSS部隊の狂気。

陥落寸前のベルリンのカオスを濃密に描いた大作ではあります。

原作は「ヒトラー ~最後の12日間」(ヨアヒム・フェスト)と
「私はヒトラーの秘書だった」(トラウドゥル・ユンゲ)の二つ。
下にドイツが製作した映画、ということが大きな話題になった。

悪魔ヒットラーの個人秘書が真近かでみた
「人間ヒットラー」、というのがもう一つの話題性ですね。

青年時代のヒトラーは美術学校を受験したが落第した。
彼が学長に落第したその理由を訊ねた所、
「君には建築家がむいているのではないか」と言われた。

事実、彼の建築好きは凄まじいもので首都ベルリンの
都市改造計画をぶち上げた。

ベルリン改造計画の完成予想模型は、シュペーアが訪ねて来た時、
映画にも出てくるが、凱旋門や大会堂はヒットラーが10年
以上も前に描いたスケッチを基に設計されたものです。

ベルリンの建設総監には当時37歳の建築家
アルベルト・シュペーアが任命された。

彼の最大傑作の空間創造は、「光の大聖堂」である。

1934年のニュールンベルグ党大会の5日目に
ツェペリン広場の周辺に12m間隔に並べられた対空
サーチライト130台が6~8kmの高空に達する
光の大聖堂が創出されナチ最大の演出効果を生んだ。

この光の魔術でヒットラーはドイツ国民を熱狂的夢遊病状態に
陥れることに成功した。

映画の中でシュペーアが別れの挨拶にヒトラーを訪ねてくる。
頑強に降伏を拒むヒトラーに対し、
国民を巻き添えにするのだけはやめてくれとシュペーアは頼みます。
これに対してヒトラーは次の様に答えている。

「わが国民が試練に負けても私は涙など流さん。
それに値しない。彼らが選んだ運命だ。自業自得だろう」
 
「ヒトラーが考えていたのは2つの民族の絶滅かもしれない。
その1つがユダヤ人なのは周知の事実だが、
もう片方はドイツ人だ。」(ヨアヒム・フェスト)

この映画の最大の傑作は、
ヒットラーは勿論のこと、ヒムラー、ルドルフ・ヘス、
ヨーゼフ・ゲッベルス等々、殆どソックリさんの
役者を当てていることです。

特にこのゲッベルスの妻、マクダ・ゲッベルスが幼い6人の
子供に毒を飲ませるシーンは鬼気迫るものがあった。

この映画に登場するヒットラーは、時に狂気の片鱗を見せるが、
歳老いた打ちのめされた普通のオッサンにしか見えない。

「ナンヤ、普通の仕様もないオッサンやないけ!」と
世界中の人々に思わせれば制作者としてはニンマリでしょう。

ーとちょっぴり、単細胞的に分析しつつ
北朝鮮のテポドン問題と
ヒットラーの時代が何やらだぶってくる今日この頃、
皆さん美味しいコーヒー飲んでますか?

アメリカがわざと世界中で嫌われ者になり孤立化を深めて
行く中、今、この時代にドイツでヒットラー映画が
ナゼ作られたのか、その背景とその意味を次回ボチボチ考えてみよう。



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タグ : 映画 ヒトラー

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